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中小企業は増収減益


・財務省が「平成18年度 法人企業統計調査」の調査結果を公開しました。

・この調査は、金融・保険業を除く営利法人の決算データをもとに、売上や収益、付加価値、投資、資金事情などをとりまとめたものです。調査結果は四半期別、年次別に毎年公表されています。

・調査結果によると、平成18年度の法人の売上高は前年度比3.9%増の1556兆4329億円となり、伸び率こそ前年度の6.2%増には至らなかったものの、平成15年度から4年連続の前年度比増となり、過去最高の水準となりました。同時に経常利益も前年度比5.2%増と4年連続の前年度比増を記録しており、長期化する景気回復基調を背景に国内の法人が業績を伸ばしている様子が表われています。

・これを産業別に見ると、売上高では運輸業の前年度比17.4%を筆頭に、輸送用機械(同13.5%増)、卸売・小売業(同8.8%増)、鉄鋼業(同7.9%増)、情報通信機械(同7.4%増)といったところが大きく売上を伸ばしています。逆に売上減となったのは、サービス業(同10.4%減)、金属製品製造業(同4.1%減)、石油・石炭製造業(同3.7%減)、化学製造業(同2.8%減)などです。

・一方、経常利益では不動産業が前年度比48.5%もの増加を記録。そのほか情報通信機械(同43.1%増)、一般機械(同28.6%増)、運輸業(同21.7%増)、建設業(同16.9%増)などが大きく利益を伸ばし、サービス業(同16.2%減)、石油・石炭製造業(同13.6%減)、電気業(同12.0%減)などが大きく利益を減らしています。

・ただ、今回の調査結果でもっとも目を引くのは、調査対象企業273万5630法人のうち、156万4588法人と半数以上を占める資本金1000万円以下の中小法人の業績です。

・これらの企業の売上高は前年度に比べて14.6%も伸びているにも関わらず、経常利益は同25.9%も減少しています。景気の回復を背景に売上高こそ伸びているものの、石油、金属、紙など諸原料の値上がりに伴う売上原価の増加と、需要増などに伴う設備投資(前年度比81.9%増)の負担などが、中小法人の利益を大きく圧迫しているようです。。

参考URL 法人企業統計調査