基準地価格、三大都市圏で下落幅縮小
・各都道府県は9月末に地価調査結果(基準地価格)を発表しました。その結果、三大都市圏では住宅地・商業地とも価格は3年連続で下落を続けているものの、下落幅は縮小していることがわかりました。都道府県の地価調査は、国土利用計画法に基づき毎年7月1日における調査地点の正常価格を調査して公表するもので、調査地点は全国で2万2460地点にのぼっています。
・公表結果をみると、東京都区部の住宅地価格は対前年比△1.3%(前年は△3.1%)、商業地は△2.6%(同△5.5%)の下落、多摩地区においても住宅地は対前年比△1.4%(同△3.5%)、商業地は△1.8%(同△3.7%)の下落となりました。
・都財務局の地価動向の要因分析によれば、2010年地価調査から2011年地価公示の期間は区部・多摩地域ともに個人消費の持ち直し、企業収益の改善、設備投資の持ち直しなどによって下落幅が縮小する傾向を示していましたが、東日本大震災によって各地域で不動産取引がストップ、液状化現象や建設資材調達の困難、消費マインドの落ち込みなどによって不動産市況が落ち込み、地価に影響を与えたとしています。
・そのほか、大阪府でも住宅地価格は対前年比△2.0%(前年は△3.6%)、商業地も△1.3%(同△3.1%)の下落、愛知県も住宅地は対前年比△0.5%(同△1.2%)、商業地も△1.0%(同△2.8%)の下落を記録し、東京都と同様の傾向を示しています。