Login

配偶者特別控除について

■配偶者特別控除の改定、どうなる「103万円の枠」?
・2004年の税制改正で、配偶者特別控除制度が変わりました。
そこで、よくあるケース、夫が会社員で、配偶者である妻がパートをしている場合の課税関係について説明します。

・まず、夫の年収が約1,231万円(年収から給与所得控除額を引いた給与所得が1千万円)以下であれば、配偶者控除のほかに配偶者特別控除を受けることが可能です。。
・この場合に、昨年までは、妻の年収が103万円未満であれば、配偶者控除(38万円)と、配偶者特別控除(38万円から3万円まで)の両方を受けられま した。そのため、夫の課税所得から合わせて最高76万円が控除されていました。二重に控除されるということで、「103万円未満で働くと得」「103万円の壁」と言われていたのです。

・ところが、この二重の控除が、所得税では2004年1月から廃止され、配偶者特別控除(38万円から3万円)は、妻の年収が103万円超141万円未満 の場合に限られることになりました。配偶者控除は、妻の年収が103万円以下の場合はそのまま受けられますが、配偶者特別控除がなくなった分、夫の所得税 は増えることになります。
いっぽうパートの妻自身の所得税は、年収103万円以下なら、これまで通りかかりません。また年収103万円を超えると、妻は自分の勤める会社で社会保険に加入していない場合は、自分で国民年金と国民健康保険の保険料を支払わなくてはなりません。
「103万円の壁」は、配偶者控除を受けられ、さらに妻自身が課税されないという優遇面は依然としてありますが、配偶者特別控除の一部廃止で、103万円を超えるかどうかでの格差は従来に比べて少なくなったといえます。

    夫の所得税控除       妻 本 人
    妻の年収  配偶者控除  配偶者
特別控除
   所得税 国民年金
国民健康保険
   0 ~103万円以下 あり なし 非課税 納めない
 103 ~130万円未満 なし あり 課税 納めない
 130 ~141万円未満 なし あり 課税 納める
      141万円以上 なし なし 課税 納める